精密加工を支える和田挽物の刃物たち

私たちが日々の加工で使用している刃物(バイト)は、金属切削加工の現場に欠かせない相棒です。それぞれのバイトは
加工する素材や形状に合わせて選定され、熟練された職人の手で最適な切削を実現しています。高精度な仕上がりを支える
のは、道具への深い理解と選び抜かれた刃物たちです。

和田挽物では、標準的なバイトはもちろん製品の形状に合った特殊加工用のバイトも活用し、多様なニーズに対応してい
ます。これらのバイトを駆使して、形を作り金属に命を吹き込む。
それが私たちの仕事であり、誇りです。

私たちが金属切削加工を行う際に使用している刃物(バイト)です。

ここにある3本は数あるバイトのうちのほんの一部ですが、

それぞれに特徴があり使用用途や使用に適した素材が違います。

また刃先の形状によっても加工方法が異なってきます。

左と右にある黄色と赤色のバイトは「切削加工用超硬合金」と呼ばれる

もので、黄色のバイトは主にステンレス・赤色のバイトは鉄の加工に適しています。

中央のバイトは「高速度工具鋼」(通称ハイス)と呼ばれる工具で、

主に真鍮などの比較的柔らかい素材を加工する時に使用しています。

このように、それぞれの特徴や特性を理解したうえで慎重にバイト

を選び加工に取り組んでいます。

連続した切りくず、非連続の切りくずの出る鉄系金属、ステンレスを主として、幅広い切削に対応できるバイトです。このバイトは主に面取り加工用に使用しています。

非連続の切りくずの出る鉄系金属・非鉄金属、または非金属に対して使用されるバイトです。このバイトは製品の端面を仕上げて全長を決める時に使用しています。

ハイスは硬度が高く、かつ靭性が超硬合金よりも優れているため、チッピングや折損に対する耐性が高いバイトです。適度な靭性により工具が破損しにくいですが、強い衝撃が加わった場合歪みが生じて加工精度が落ちてしまう場合もあります。